一般社団法人 日本肝臓学会

「肝細胞癌に対する生体肝移植の保険適応の改訂」について

  • 2020/07/27
  • 周知・協力依頼

日本肝臓学会肝移植委員会委員長様より、「肝細胞癌に対する生体肝移植の保険適応の改訂」について周知依頼がありましたのでお知らせいたします。

関係各位

平素より、日本肝臓学会肝移植委員会の活動にご協力いただきありがとうございます。

すでにお知らせしました通り、肝細胞癌の脳死肝移植に関連する適応基準と選択基準に関して、2019年8月1日から「ミラノ基準内あるいはミラノ基準外でも腫瘍径5cm以内かつ腫瘍個数5個以内かつAFP 500 ng/ml以下(5-5-500基準)のものとする。」とした新基準に改訂されておりました。

2020年4月1日より、生体肝移植につきましても、同様の基準で保険適用とされることになりましたので、お知らせします。以下に医科診療報酬点数表における当該箇所の記載を転記します。

<転記>

K697-5 生体部分肝移植術
(1) 対象疾患は、先天性胆道閉鎖症、進行性肝内胆汁うっ滞症(原発性胆汁性肝硬変と原発性硬化性胆管炎を含む。)、アラジール症候群、バッドキアリー症候群、先天性代謝性肝疾患(家族性アミロイドポリニューロパチーを含む。)、多発嚢胞肝、カロリ病、肝硬変(非代償期)及び劇症肝炎(ウイルス性、自己免疫性、薬剤性、成因不明を含む。)である。なお、肝硬変(非代償期)に肝癌(転移性のものを除く。以下同じ。)を合併している場合には、遠隔転移と血管侵襲を認めないもので、当該肝癌が、次の条件により、肝内に長径5cm 以下1個、長径3cm 以下3個以内、又は長径5cm 以下5個以内かつα-フェトプロテイン(AFP)の検査結果が500 ng/mL 以下である場合に限る。また、小児肝芽腫についても対象疾患に含むものとする。

日本肝臓学会肝移植委員会
委員長 田中榮司